2023.04.24 将棋とAI
私が将棋を覚えたのは小学校高学年のときです。体が大きく元気がよかった私の世話は、80歳を過ぎた祖母には負担も大きかったのだと思います。私が幼い時に父親を亡くしてからは母親は朝から晩まで仕事の毎日でした。私は” ばあちゃん子 “でした。祖母は私に将棋を覚えさせようと考えたそうです。駒の進み方を祖母から教わり、原田康夫九段が執筆された将棋入門書を買って指し方を覚えていきました。” 3手の読み ”を推奨され、優しくわかりやすい入門書でした。中学生になってすぐに将棋好きの友達ができて、毎日のように学校で将棋を指しました。その友達はかなり強くて” 早石田 “という戦法で来てよく負かされました。わたしは対策を講じるために定石書を読むようになりました。中原誠名人の著書がわかりやすくて大好きで、4冊ほどの戦法別に書かれた本を全部読みました。そうすると一気に強くなり、友達にもほとんど負けなくなりました。” ひふみん ”こと郷土の英雄である加藤一二三元名人の著書も読みやすくて好きでした。しかし中学時代は毎週日曜日にNHKで放送されているプロ棋士同士の対戦する将棋は見ていて難しく、次の一手がなかなか思い浮かびませんでした。週末にテレビで将棋を見たり、月刊誌を読む程度でしたが時とともに少しずつ強くなり、大学生の時は二段半だったようです。小倉駅近くの将棋センターに毎週末に下関からやってくる将棋好きな中年の男性が三段で、私は二段の人には何とか勝てるけれどその三段の人にはいいところまで押し込んでも最後に負かされるという状態で、センターの主から” あなたは二段半ね ”と言われたのです。今も将棋は好きで日曜のTV将棋を録画してゆっくり見ています。昨年度は藤井6冠王がNHK杯も優勝しました。谷川さんや羽生さんが出てきたときを更に上回る勢いと強さを感じます。本当に魅力的な将棋を指されます。藤井6冠王は小さいときからパソコンで将棋を研究してきたことは有名です。” AIの申し子 “とも言われています。ルールの複雑さから将棋だけは人が最強で、人と指すことや棋譜を盤上に並べて研究することで強くなっていく世界でした。しかし今ではAIも進化(かつ深化)してきて名人も負かされる程です。今のトッププロはAIで将棋を研究して、対局に臨んでいます。NHK杯でも今はAIによる数値化された形勢判断と3通りの次の候補手が1手ごとに示され、とても楽しく見られるようになっています。車の自動運転やお掃除ロボットなど私たちの暮らしは様々な分野でのAIの活用により、随分便利になってきました。私がメイン教材として使っている” すらら ”(株式会社すららネットさんの登録商標です)はインターネットとAIが組み合わさったもので、学習教材にAIを活用することでよりクオリティーの高いものを作ろうとするチャレンジから生まれています。時代や文明の進化に伴う自然な流れの中にあると思います。これからはパソコンやタブレットを使いこなしていく学習形態がどんどん進んでいくと思います。検索が簡単に出来るようになったことで暗記型から思考型や表現型に教育の柱が移りつつあります。私にとってAIのハイレベルな思考力と判断力と知識量は一人一人の生徒に寄り添った最適な学習過程を踏んでいかせるためには必要不可欠なものです。塾や家庭教師での指導経験から、学習箇所ごとの生徒の苦労はリアルに感じ取れます。生徒とともに努力しながら学習内容を定着させています。毎回の授業には明確な目的が存在しています。最先端の医療器具を使ってこれまで困難だった病気の治療を可能にしていく医師の仕事とちょっと似ているかもしれません。意欲さえ持っていれば大抵の生徒さんは学力が向上していきますので、結果が出せずに困っている生徒さんは一度当塾に体験に来てみてください。2週間の無料体験で合うか合わないかは正確に判断できます。子供達にとって勉強は常に楽しいものであって欲しいと思っています。向上することを楽しんでください。